展覧会「ルネ・ラリック リミックス」で非日常を味わう|東京都庭園美術館
2021年6月某日、東京都庭園美術館で開催されている展覧会
「ルネ・ラリック リミックス 時代のインスピレーションをもとめて」
に行ってきました。
天気はどんよりとした曇り空でしたが、東京都庭園美術館(旧浅香邸)に一歩足を踏み入れると、そこは別世界。
モダン!
ゴージャス!!
展示されているラリックの作品は、どれも繊細で表情豊かで見ていて楽しい。
優雅でモダンなアールデコ様式の館内と、ラリックの作品をたっぷり堪能してきましたので感想をお伝えします。
★最新の展覧会情報は「東京都庭園美術館」の公式サイトにてご確認ください。
展覧会情報
展覧会『ルネ・ラリック リミックスー時代のインスピレーションをもとめて』
会場:東京都庭園美術館
会期:2021年6月26(土)~2021年9月5日(日)まで
作家「ルネ・ラリック」について簡単にご紹介
ルネ・ラリックは、1860年、フランス・シャンパーニュ地方のアイという小さな村に生まれました。
幼少期は、アイ村の自然いっぱいの環境の中で育ちます。
その後、家族はパリに引っ越しをしますが、バカンスの度にアイ村を訪れていたとのこと。
転機は1876年。
ラリックが16歳の時に父親が亡くなり、母のすすめで宝飾職人に弟子入りしました
1875年のパリは、オペラ座が完成した時代です。
経済や文化の栄華を欲しいままにした時代。
ラリックは、見習い時から晩年までオペラ座やルーブルの近くを拠点に活動します。
そして1900年、パリ万博の時、ラリックのジュエリーは大評判に。
その後も、パトロンである石油王や、ランスの大女優らのサポートを受け、制作活動を続けます。
しかし、ラリックはジュエリーで大成功をおさめながらも他の道を模索し始めます。
その時に出会ったのが香水商コティ。
コティは、ラリックに香水瓶のラベルのデザインを依頼しましたが、ラリックは「香水瓶のデザインをさせてほしい」と積極的に売り込みました。
ここからラリックはガラス工芸家の道を進み出します。
シャンデリアや室内装飾、ガラスパネルなどより大きな空間を制作するアーティストになりました。
展覧会「ルネ・ラリック リミックス」リポート
2021年6月現在、東京都庭園美術館はチケットは日時指定の事前予約制を導入しているので、行く日時が分かっている方や確実に入場したい方は事前に予約しましょう。
ただ、空きがあれば当日券でも入場可能です。
今回、私は事前にチケットを購入せずに、当日入場することができました。
※土日は混み合う可能性ありますので、予約をおすすめします。
チケット売り場を過ぎ、木々に囲まれた道を数分歩くと建物が見えてきます。
東京都庭園美術館は、本館(1階、2階)と新館からなります。
まずは本館1Fから見学。
入り口を入って最初に目に飛び込んでくるのが、正面玄関のガラスレリーフの扉。
翼を広げる女性像で、朝香宮邸のためにデザインされた一点ものとのこと。
照明の数はなんと40個!
壁はウォールナットで重厚なつくりです。
どんどん進みましょう。
順路の案内が少し分かりにくいので、フロアマップをもらいましょう。
(方向音痴の私にとっては、部屋がたくさんあって迷子になりそうになる)
各部屋には、ラリックの作品が上品に展示されています。
私が気に入ったのは、ジュエリーたち。
写真だとガラスに反射してしまって分かりにくいので、ぜひ生で見ていただきたいです。
幼少期に豊かな自然の中で過ごしたラリックは、自然界の様々な生物をモチーフに作品を制作したそう。
他にも美しいジュエリーの展示がたくさんありました。
ぜひ会場でご覧ください!!
こちらは日本式テーブルウエア。
シック! ゴージャス! 素敵です!
次は2Fです。
こちらも部屋がたくさんありますので、あらかじめフロアマップを見ておくとイメージがつきやすいかと。
21. 合の間* 22. 若宮居間*
23. 書庫* 24. 書斎*
25. 殿下居間* 26. 殿下寝室*
27. 第一浴室* 28. 妃殿下寝室*
29. 妃殿下居間* 30. ベランダ*
31. 北の間* 32. 姫宮寝室*
33. 姫宮居間* 34. 男子トイレ*
35. 第一階段* 36. 第二階段*
37. スタジオ* 38. ウインターガーデン*
*は朝香宮邸時の呼称
2階が朝香宮ご一家の生活スペースだったようです。
どのお部屋も、壁や柱、家具、カーテン、全てがステキです。
天井が高くてすごい開放感。
各部屋の照明もとっても素敵。天井まで目が離せません。
2Fには主に壺や香水瓶などが飾られています。
オシャレな香水瓶たちがとても印象的。
写真の左側はガラス一面になっているので、外の景色を堪能できます。
こちらも素敵な空間。
中山英之氏といえば、最近話題になった
箱根の「ポーラ美術館」で開催中の展覧会『モネ-光のなかに』の会場デザインをされた建築家です。
(会期:2021年4月17日(土)~2022年3月30日(水))
これは絶対行きたいと思っている展覧会!
ポーラ美術館「モネ-光のなかに」
その建築家、中山英之氏が手掛けた「ギャラリー1」の展示。
こちらもステキな空間なので、ぜひ行ってみてください。
超クールです!!
カフェや庭園も
新館の1Fにはカフェスペースとミュージアムショップがあります。
「cafe TEIEN」はオーガニックのケーキがショーケースに並んでいてとても美味しそう!
この日は、食事系はハムサンドとミネストローネ、グラタンの3種類のみ。
軽くランチを摂りたかったのですが、食べたいものがなく断念。
ケーキにはとっても惹かれた~~~
庭園側は一面ガラス張りで天井が高く開放感あり。
白を基調とした店内は明るく清潔感あります。
テラス席もありました。
日本庭園は本格的。
とても風情があります。
ゆっくり散歩するのも良いですね。
また、西洋庭園もあって、現代アートの展示が楽しめます。
こちらも広々していて気持ちが良いです。
東京都庭園美術館へのアクセス
ここでは、目黒駅から徒歩のルートをご紹介します。
JR山手線「目黒駅」東口
東急目黒線「目黒駅」正面口より徒歩7分。
正面のロータリーを超えて真っすぐ行きます。
左側の歩道を歩きましょう。
途中に案内の看板があります。
さらに進むと、左側に入り口の看板が見えます。
入り口を入って左手にチケット売り場があります。
東京都庭園美術館 チケット・開館時間
開館時間:10:00-18:00 (入館は17:30まで)
休館日:毎週月曜日
※最新の開館情報・チケット情報は公式サイトをご覧ください
入館料(一般):1,400円
おわりに
東京都庭園美術館の展覧会「ルネ・ラリック リミックス 時代のインスピレーションをもとめて」の感想をお伝えしました。
今回、ラリックの作品をじっくり見て、もっとラリックの作品を見たくなりました。
ルネ・ラリックといえば、箱根の「ラリック美術館」が有名です。
こちらもぜひ行きたい!と思います!!
私は、ラリックが若い時に制作した一点もののジュエリーたちが気に入りました。
また、建築やデザインがとっても素敵で、ラリックの作品との調和が素晴らしかった。
魅力的で個性あふれるラリックの作品をこの機会にぜひ!
非日常を味合わせてくれる、とってもステキな体験ができました。