ミュージカル『キングアーサー』(2023年・東京/新国立劇場 中劇場)
ミュージカル『キングアーサー』の感想です。
観劇日は、2023年1月31日のソワレと2月4日のマチネ。
一言で、音楽とダンスがとにかくかっこいい!完成度の高いミュージカルでした!
再演を強く熱望します!
2日間の公演を観ての感想を書き綴ります。
キャスト
観劇日は、2023年1月31日(火)と2023年2月4日(土)のマチネ。
それぞれの公演キャストはこちら。
メレアガンとグィネヴィアが違いました。
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アーサー:浦井健治
メレアガン:伊礼彼方/加藤和樹 (Wキャスト/五十音順)
グィネヴィア:小南満佑子/宮澤佐江 (Wキャスト/五十音順)
ガウェイン:小林亮太
ケイ:東山光明
マーリン:石川禅
モルガン:安蘭けい
碓井菜央、加賀谷真聡、工藤広夢、当銀大輔、⻑澤風海・大場陽介、⻑澤仙明、半山ゆきの・ 新井智貴、 大井新生、岡田治己、加藤さや香、加藤翔多郎、鹿糠友和、鈴木百花、高島洋樹、 高橋伊久磨、高橋慈生、田口恵那、東間一貴、内木克洋、⻑嶋拓也、永松樹、⻄尾真由子、 花岡麻里名、藤本真凜、MAOTO、松平和希(五十音順)
プリンシパルキャストも、アンサンブルも、皆さん息ぴったりで本当に素晴らしい公演でした!
その中でも、特に印象的だったキャストなどは…
アーサー役・浦井健治さん
アーサー王役の浦井健治さん、これはもう、文句のつけようがないくらい、本当に素晴らしかった。(2日間とも完璧)
まず、抜群の歌唱力で魅了されました。
高音の伸びもビブラートも美しくて、でも低音もしっかり響く歌声。
序盤、まだ一般人だったときのアーサーは、言動もあどけなさあって、兄の肩に顎ちょこんと乗せてるときの表情が「かわいいーっ」てなった!😍
でも、物語が進むにつれてどんどん凛々しく勇ましい王へと姿を変えていく。
最後の方、マーリンに「自分の選択は正しかったのか」と問うシーンや、王妃を許すシーンなんかは、じーんときたなー😢
グィネヴィア役・小南満佑子さん
アーサー王の妃、グィネヴィアを演じた小南満佑子さん。
歌も芝居も素晴らしかった。
難しい楽曲のような感じがしたけど、完璧に歌い上げていた印象。
個人的には、船で登場するシーンが好きでした。
声量も抜群で、音程も安定。歌詞もしっかりと聴き取れる。素晴らしい。
あまりに演技がリアルで、ランスロットを愛してしまうグィネヴィアに対する嫌悪感がすごかった。😅
かわいらしさと、妖艶さと、あの歌声と身のこなしと、全てが完璧だったのではないかと思いました。
モルガン役・安蘭けい
アーサーの姉役、安蘭けいさん。
さすが、としか言いようがない。
素晴らしかった!
安蘭さんも、小南さんと同様、役への入り込みがすごかったです。
怖かったなー😱
本当に復習に燃える女性を演じきっていました。
歌も声も芝居も全部好き。
悪女なんだけどね、すっごくカッコ良かったです。
最後、アーサーに抱きしめられたときのモルガンの、何とも言えない表情が忘れられない…。
マーリン役・石川禅
魔術師のマーリン役、石川禅さん。
初見です!とーっても素敵な俳優さんでした。
まず、声がすてきーーー!
聞き惚れる歌声~!もっと聴きたいと思わせる歌声😍
そして存在感!
笑いを取る『間』も絶妙で。
アーサーの兄、ケイ役の東山光明さんも面白くて上手で、マーリンとの掛け合いが楽しかった🤭
基本、シリアスなストーリーだけど、ホッコリ笑えるシーンもあって楽しかったです。
東山光明さん、ほんと上手でした🤩
メレアガン役・伊礼彼方
ジャベールでしか拝見したことのなかった伊礼さん。
ジャベールはあんまりピンとこなかったのに(失礼😓)
メレアガン、素晴らしかったなー。
あの、血管が切れるのではないかと思わせる超高音もしっかり出てたし、裏声も声量あって響きまくっていた。
芝居も、「悪」そのもの。
モルガンと同じ、体全体から「悪」が溢れ出てました。
グィネヴィアを拉致したときのメレアガン、本当に気持ち悪いから!(褒めてます)
うまかったなー、カッコ良かったなー。
2021年に見たジャベールより貫禄あった気がする。
また次回レミゼ出るのかしら? もし出るなら必見ですな!
ダンスと音楽と…アンサンブル!!
ミュージカルになくてはならない存在、アンサンブルが素晴らしかったです。
まず、ダンスで魅せます!カッコイイ!!
みなさん、すごい身体能力!
目が離せない、見入ってしまうー🤩✨
キャストがソロで歌ってるときのバックで踊るダンサーが、よーく心情を表しているのです。表現力!!!
そして「鹿」と「オオカミ」
彼らも素晴らしかったなー。
音楽もノリノリのかっこいい音楽からバラードまで全部良かった。
ケルト民謡っぽい音楽が、どこかチャイナっぽいというか、オリエンタルな感じもしたりして。
フレンチロックはかっこよくて、自然と体が動いてしまうような音楽。
みんなでワーって歌うシーンも、全部ステキだったなー。
観劇後に音楽が耳に残ります。
これは良いミュージカル作品の証でもありますね。
これはぜひ近いうちに再演を熱望します!
今回、東京公演を2回観に行って、1回目は「うわー、かっこいいー」っという漠然とした感想しか湧かなかったけど、2回目はストーリーやセリフを読み取りながら観ることができました。
そして2回目の観劇では、最後のアーサーの言葉にグッときました。
『神が与えた運命を変えることはできないけど、その中で選択するのは人間だ。その選択を周りが責めることはできない。』
(↑うろ覚え😅確か、こんなニュアンスのセリフ)
確かに、その通り。
与えられた状況の中でどう行動するか、決めるのは自分。
仮に、それが誤った選択であっても、結果がどうであれ、それを受け入れて生きていかなくちゃいけないんだよなー。周りも、自分も。
他人の決断や意見を自分が変えることはできない…
そんなことを考えながら観劇していました。
「新国立劇場 中劇場」について(座席の見え方も)
ミュージカル『キングアーサー』(2023)は新国立劇場の中劇場で行われました。
中央改札を出て、案内板通りに進めば、劇場の入り口のある地上に出るので、アクセスしやすいです。
キャパは1000人程度。
音響もよく、座席の前後も段差があり観やすかった印象。
1日目(画像・左)は1階17列の上手、2日目(画像・右)は1階11列のセンターブロックの右より。
断然、11列のセンブロの方が観やすい!
ステージまでの距離も、そこまで遠くはないですが、細かい表情を見るにはオペラグラス必須です。
やはり、前方のセンターで見るに越したことはないです。
今回、改めて実感しました。
劇場はとてもきれいで、座席前のスペースも少し広く感じました。
椅子には薄い座布団が置いてありました。親切。
ただ、トイレの数が少ない! トイレのつくりも、一般的な劇場と違って、数か所に分散されていて、しかもそれぞれにある個室の個数が少ない。
20分の幕間中、並んでいたけど間に合わず、諦めました…
まー、3時間の公演なら我慢できるからいいけど、トイレ近い人は要注意です。
もしかしたら、隣のオペラシティのビルまで歩いた方が早いかも。
そしてコインロッカーもクロークもないので不便でした。
(冬はコートがあるからね…できれば身軽で観劇したいタイプ)
終わりに
ミュージカル『キングアーサー』は、一度観たら「また観たい!!!」と思わせるミュージカル。
カーテンコールも、カッコイイ演出がされていて。
キャストは一人として笑顔を見せないのです。みんな真顔。
カテコでも役を演じ続けていて、カテコのキャストもカッコイイ✨
これも演出ですかね。
まぁ、カッコイイのは目福だけど、笑顔も観たいなーとも思ったり。
ほら、カテコで役を抜けて素に戻る姿も見たかったりするので。
東京公演は2月5日(日)まで。
その後、群馬→兵庫→愛知と続きます。
3月5日(日)が大千秋楽です。
無事幕が上がりますように🙏