劇団四季ミュージカル『バケモノの子』観劇レポート(2022/08)
劇団四季ミュージカル「バケモノの子」を初めて観た正直な感想をお伝えします。
劇団四季のオリジナルミュージカル「バケモノの子」
どんな作品なのかワクワクしていました。
結論、見終えた後は心にしっかり響くものがありました。
また観たいな~と思える良い作品です!!
原作は、細田守監督の長編アニメーション映画「バケモノの子」。
日本アカデミー賞では最優秀アニメーション作品賞を受賞して話題になりました。
そしてこの作品、劇団四季史上、最大規模の新作オリジナルミュージカルとのことで、以前から気になっていたのです。
さて、どんな舞台をみせてくれたのか…
昨日観劇してきたホットで正直な感想をお伝えしたいと思います。
キャスト
8月12日(金)のキャストのみなさま。
熊徹 田中 彰孝
蓮/九太(青年) 立崇 なおと
猪王山 芝 清道
一郎彦(青年) 笠松 哲朗
多々良 韓 盛治
百秋坊 味方 隆司
二郎丸(青年) 奥村 響
宗師 増山 美保
楓 竹田 理央
蓮の母 時枝 里好
蓮/九太(少年) 石黒 巧
一郎彦(少年) 饗庭 琉衣
二郎丸(少年) 豊本 燦汰
【男性アンサンブル】
赤間 清人
中村 伝
丹下 博喜
菱山 亮祐
岡﨑 克哉
内田 圭
千葉 真大
遠藤 竜也
新庄 真一
【女性アンサンブル】
濵 絢音
持田 紗希
新宮 有香子
一来 多恵
八重沢 真美
山梨 史奈
能智 慈子
多田 毬奈
全体の感想
まず前置きとして、
私自身この原作のアニメ映画、あまり感情移入ができないタイプです。
感動するかどうかは、感情移入の度合いに左右されると思うので。
面白いとは思いますが、私にとって、物語自体、大きく心を動かされるほど感動をしない、ということをお伝えしておきます💦
さて、こちらのミュージカル作品、かなり原作に近いです。
原作のアニメ映画のイメージを壊さないように、よーく作られている作品だと感じました。
音楽も歌詞も、この原作の伝えたいところをきちんと表現されています。
そして、映画版の声優さんたちと、このミュージカルの主要キャストのイメージがぴったり!
うまいです、歌も、言い回しも、立居振舞も全て(当たり前ですが💦)
熊徹の田中彰孝さんをはじめ、猪王山役の芝清道さん、多々良役の韓盛治さん、百秋坊役の味方隆司さん、みなさんお上手!
引き込まれます!
見入ってしまうー!!
なので、アニメ好きの人にもイメージを崩すことなく楽しめる作品だと思います。
舞台の見せ方については、最新の映像技術や舞台装置、セットを巧みに使って、うまく表現しているなーと思いました。
目を楽しませてくれる舞台ですね。
全体を通して歌うシーンが少ない印象を受けました。
特に前半はセリフ多いかな。
セリフもいいんですよ、説明分かりやすいしね。
役者さん、演技うまいし。(当たり前ですが💦)
でも、ミュージカル好きにとっては、もっと歌が聴かせて~と思いました。
だって、ミュージカルだもん。歌聴きたいよ~。
ベテランの俳優さんたちは、本当「さすが!」の一言で、美声~~~
だからもっと歌聴きたかったよー(←しつこい…😓)
そして、今回楽しみにしていた、熊徹の田中彰孝さん、思った以上に素敵でした!
最初から惹きつけられたなー、うまいなー、美声だなー、かっこいいなーと、ずっと目で追ってました😆
青年・蓮/九太役の立崇 なおとさん、一郎彦役の笠松哲朗さん、ともに熱演で歌うまいし、ビジュアルもグッドで素敵な俳優さんでした。
高音も良く出てて美声です。
音程もばっちり!
感情もばっちりこめてた!!
今後も楽しみです!!!
そして、アンサンブルの皆さん、キャッツなどで過去に見たことあるお名前もちらほらありましたが(みんなバケモノの格好をしているので見分けつかず・・・😅)、若い俳優さんたちも多く出ていた印象です。
今回、プログラム購入してないので、詳しい経歴は分かりませんが、フレッシュかつエネルギッシュな演技を見せてくれました。
子役の3人、とってもかわいかったです!
がんばってた!ちゃんと演技してたよ~
特に次郎丸(少年)の豊本燦汰くんがツボでした。
ぷくっとしたほっぺたと、愛嬌のある笑顔にやられました~😆
蓮の母役、時枝里好さんのソプラノも美しかった。
母親の愛情がたっぷり伝わってきました。
観劇後も耳に残る音楽
良いミュージカル作品かどうかは、観劇後もその音楽が耳に残るかどうか。
この作品は、耳に残る良い音楽がたくさんありました。
「胸の中の剣」は特に心にしみついてる。名曲。
特に、転生した後に歌うこの歌!
歌の良さプラス田中さんの歌に、心をグワーッとわしづかみにされました。
もう一人の熊徹、伊藤潤一郎さんの方が、田中さんよりも声が太いのかな。
また違った魅力です。いいお声~~~
こちらも生で拝見したいです、ぜひ!
サントラCDでは、今回拝見した田中さん、立崇さんはボーナストラックのみ。
伊藤さん、大鹿礼生さんも見てみたいと思わせますね、これ見ちゃうと。
俳優さんによって、作品の印象変わるから、
一度じゃ満足できないんだよな… あぁ、お金が足りないー
〈第一幕〉の感想
オーバーチュア「祝福」は、ミュージカル好きにはたまらないといったような、ワクワクさせる音楽で始まり、心をギュッとつかまれます。
こーゆうの、さすがです!なんか四季っぽい🤭
2曲目「その日がくる」で、さらに「どうなるの~っ」ていう高揚感が。
この先への展開が気になるーと思わせる。
バケモノに変身したキャストたちもかわいくって面白くて、目を引きます。
ワクワクが止まらない!
ここで、宗師様の歌(増山美保さん、うまいです)
からの、猪王山の歌(芝さん、しびれる~。念願の生歌~)
そして、熊徹・田中彰孝さんの登場。
この登場シーンもカッコイイ!!
オラオラ系の登場がカッコイイ!!
音楽もロック調でノリノリなのが良いです!
田中さんがまたお上手なのでホント見入ってしまう。
ここまでの展開の速さや、引き込まれる感じは、とっても良かったのです。
その後、場面が変わり渋谷へ。
渋谷のシーン、もうちょっと見せ場?工夫?みたいなものがほしいかな、と。
ちょっと退屈に感じたシーンのひとつ。
音楽も、私的にはイマイチ。
これは好みの問題かと・・・
渋谷のシーンは少し長く感じたかな、若干退屈気味でした。
その後、場面はバケモノの世界へ移り、そこで九太の新しい生活が始まります。
「修行の日々」
お隣さんが登場して、歌って踊りながらぎやかに料理を教えるシーン、ちょっと物足りない。
その後は、みんなで「ワー」って感じでどんどん盛り上がっていくのですが、
この辺は子供向けの演出なのかな。
(ライオンキングの一場面を思い出す)
だいぶ大人な私には、少し退屈感ありました。
でも、ノリノリのキャストたちかわいかったですけどね。
少年九太から青年九太に変わるシーンは、良くできていた。
歌も良い!
集中力が途切れてた時だったので、もっとちゃんと見ておけば良かったなと後悔💦
第一幕の最後の曲「新しい旅」、九太の熱唱良かったです。
〈第二幕〉の感想
第二幕の最初の「ハロウィン・ナイト」
ここも、もう少し見せてほしかったな。
物足りなさを感じたのと、退屈感あり。長く感じました。
ダンスがうまい人と、そうでない人がいたように見えちゃいました。
もう少し、一体感とキレがほしかったな。
(キャッツのダンスは見てて飽きないもんねー。あれを求めちゃダメかしら?😅)
第二幕は、九太と一郎彦のシーンが多く、二人が歌うシーンも多い。
二人とも熱演で、歌も演技もとっても良かった。
熱かったです。
内面をよーく表現していたと思いますよ。
そして、クジラのシーン。
ここ、アニメでもあまり理解できないシーンで、こういうのちょっと苦手。
ここは一郎彦の心の闇を描いているので、重要な部分でもあると思うのですが、ちょっと長く感じたかなー…
クジラの見せ方といった舞台セットは、手が込んでいて良くできていると思いました。
ただ、今回の席がかなり前方だったので、いろいろ丸見えで😅それはそれで楽しいのですが、後方席からも見てみたいと思いました。
そして、最後の見せ場です。
やはりウルっときましたね~😳😢
『胸の中の剣(熊徹 リプライズ)』
『胸の中の剣(熊徹・蓮 リプライズ)』
熊徹・田中さんが魅せる~、聴かせる~、うまいんだなー
ここは、完璧に田中さんの歌にやられた感じでした😍
この時の蓮も良かった。
その次のラスト曲「バケモノの子」「バケモノの子(リプライズ)」もとっても良いです!!
一郎彦、蓮、熱唱だったなー。
ここは感動したシーンです。
▼インスタにステキな動画上がってました~
四季劇場[秋]・座席
今回の座席は1階5列のほぼセンター。
座席番号は5列ですが、実際は3列目。
ステージ、かなり近いです。
キャストのお顔は肉眼でOK。
でも、前方席は前の席との段差がほぼナイので、ステージ上すれすれの部分が、前に座っている人の頭で見えないことも。
実際、熊徹が床に倒れこんだ時など、ちょど前の人の頭が田中さんの顔とかぶって全く見えないー😩
(表情見たかったー😭 そんな丸被りする?ってくらい被ってたの…)
とゆうことが数回ありました💦
2階席からでも、大掛かりなセットは楽しめるかもしれません。
おわりに
ストーリーに感情移入はできなくても、見終えた後は、何か温かいものが胸の中に残っています。
そして、この作品を観た後に改めてサウンドトラックを聴いていると、じんわり心に響いてきます…
この作品の音楽、やっぱり好きだなーと思いました。
カーテンコール、みんなニコニコで良かったです。
そして、みんなで「胸の中の剣」の大合唱!
これはうれしかったな~
キャストみんなのハーモニーがとっても美しかった!
カーテンコールは何回か出てきてくれて、青年・蓮、一郎彦は、それぞれの子役と一緒に登場。背中をポンポンしたり、終始笑顔!
いいお兄ちゃんぶりを見せていました。
あーゆうのに弱いわあ。
(良かったよ~、頑張ったね、お疲れさまって気持ちになる~)
最後には、田中さんが少年九太に頭くしゃくしゃってして、お互いニコニコーってして、その隣にいた青年九太も笑ってて、なんて微笑ましいーって和みました。
いいお父さん。すてきだなーもう🤭
お子さん連れのお客さんも多く見かけました。
子供も楽しめるミュージカルだと思います!
ミュージカル「バケモノの子」は4月30日(土)開幕してから約4か月が経ちます。
今後、公演回数を重ねるにつれてまだまだ進化していくことでしょう!
東京公演の千秋楽は2023年3月21日。
千秋楽までに、また何回か観たいなーと思いました。
その後、大阪公演2023年12月開幕です✨