心躍るひととき

ミュージカル・観劇の感想エトセトラ…

劇団四季『ノートルダムの鐘』観劇レポート(KAAT・2022/8/6昼公演)

 劇団四季ミュージカル「ノートルダムの鐘」2022/8/6マチネ(前楽)の感想です。

 

観劇から一夜明け、この記事を執筆している今でも、昨日の舞台がフラッシュバックして感動が止まりません…😭

心揺さぶられ続けてます😳

 

カジモド役の金本泰潤さんはじめ、キャスト全員が本当に素晴らしかったです。

今回の公演は、今まで観てきたミュージカルの中で一番感動したし、一番心に響きました。

 

ノートルダムの鐘」2022/8/6(マチネ)キャスト

2022年8月6日(土)昼公演、キャストの皆様はこちらです。

2022年8月6日マチネ

カジモド 金本 泰潤 
フロロー    村 俊英
エスメラルダ    松山 育恵
フィーバス    佐久間 仁
クロパン    吉賀 陶馬ワイス

【男性アンサンブル】
武藤 洸次
梅津 亮
村山 剛
川原 信弘
田口 暉
飯村 泰志
貞松 響
松永 涼吾

【女性アンサンブル】
中山 理沙
久居 史子
徳山 稚子
坂井 菜穂

【男性クワイヤ(聖歌隊)】
伊藤 力
篠田 裕介
奥田 直樹
澤村 楽人
持木 悠
楠木 稔
石本 高雅
和田 ひでき

【女性クワイヤ(聖歌隊)】
相原 れいな
高居 洋子
平木 萌子
青栁 歌奈
川目 晴香
北野 有希依
織笠 里佳子
吉田 瑛美

カジモド役・金本泰潤さん 圧巻の演技!

金本泰潤さん、素晴らしい役者さんだと思います。

これまで4回、金本さん演じるカジモドを観ました。

3週間前(7/16マチネ)公演では、ちょっと疲れが見える部分もあり、大丈夫かな、と(勝手に)心配してましたが、

今回が、一番、これまで観たカジモドの中で本当に素晴らしかった。

何がって? もう、全てがです!

 

観劇後は興奮気味で思わずこんなツイートを。

これ、本当に素直な気持ち。

 

以下、細かい感想を語ります。長いです。

 

「陽ざしの中へ」は、ハスキーボイス気味。

(長い間公演を続けていると、そりゃ声も枯れるよねーと思ったり)

でも声はちゃんと出ていて。

高音も低音も、声量も全く問題なし。

ハスキーボイス、それはそれで素敵なお声でした。

 

それが、後半にいくにつれてどんどん声が良くなっていったように感じました。

 

優しく歌うところも、悲しみ、切なさ、怒り、叫びわめくところ、表現力が素晴らしかった。


もう、金本さんの歌、やっぱ好きだわーと再認識。

 

「世界の頂上で」

音楽も好きだけど、カジモドとエスメラルダの掛け合いや、バックの石像たちがカジモドを見守る表情とか、本当に心温まる大好きなシーン。

この時の松山エスメラルダ、かわいくって優しさにあふれていて、本当に素敵な演技するんですよね~。

その後のカジモドのはしゃぎっぷりが、また愛おしい。。。

 

「天国の光」

この曲の後、拍手がある時とない時がありますが、さすがにお客さん、拍手せずにはいられなかったです。

(6/18マチネでも拍手がおこりました)

 

「奇跡もとめて」

この曲は、とっても素敵な曲で、エスメラルダとフィーバスのハモリのバックで、カジモドの歌が本当に切なくて胸が苦しくなります。

(ココも声量あり、高音も出てたし、情感たっぷりでした。)

そして、ジプシーが加わっての大合唱になるのですが、カジモドが一人高いところにポツンといる。

その孤立している感じがたまらい。

あの時のカジモドのくしゃくしゃの悲しい表情が、本当に切ない・・・

 

「石になろう」

すごい迫力でした。

一言一句に重みがあって、心の叫び、絶望感、すごい伝わってきた。

高音もよく出てたなー、

圧巻です。

 

あそこからフィナーレまで、何度見ても、ハラハラ、ドキドキで目が離せません。

あの石像たちの演技も好き。

カジモドが手すりを渡って石像の間をくぐりぬけていく姿が想像できる、素敵な演出です。

 

そして横たわるエスメラルダに

「ここは君の家だよ」

の言い方が、もうすっごい優しいの!

それに答える松山エスメラルダの表情も、もう慈愛に満ちたマリア様のようで泣ける~!!

 

最後、カジモドがフロローを投げ飛ばす前、曲がった背中を伸ばした時、あんなに大きいのねーと、そのギャップに驚いたりして。

(カジモドは、ちょこんと床に座っている場面が多いし、腰をほぼ90度曲げてるから小さく感じる。)

それが、今回は特に大きく感じました。

 

そして表情は、目がランランとして、まさにあれは正気ではない感じ。

でも、投げ飛ばした後は、後悔もあったのかな、

「僕が愛した人はみんな横たわっている」

あんなフロローだけど、育ての親だものね。

あんな人だけど、愛していたのは、確かだよね。

フロローも、歪んだ愛だけどカジモドを自分なりの愛で育てていたのだ。

(村フロローからは、その優しさが伝わってくる)

 

フィーバスが来る前の、あの声にならない感じで「泣く」時、胸が痛い…

 

そして、フィーバスの頭にポンと優しく触れて、エスメラルダを抱きかかえ、床に寝かせる。

その後、いつまでもエスメラルダの手を握っているカジモド。

 

すっと立って、立ち去るエスメラルダ。

(その立ち姿、去り方がまた美しい)

そこに流れる音楽、聖歌隊中山 理沙さんの美しい歌声のハーモニーがもうたまりません。

そして、顔の墨を落として、きれいなお顔になったカジモドが、

(墨は落ちても汗とか涙とかでボロボロのお顔ですが、でも美しいのです!)

「数年後~」からのくだりを語る部分、

この時の金本さんがめちゃくちゃ凛々しい!!

ハキハキ美声で話す泰潤さんに、持ってかれるんだよな~

* * * * * 

そして、「パ~リの朝」ってクロパンの軽やかな声で始まる曲が流れる。

これが3拍子で明るく軽快なので、これまでの重い空を拭い去ってくれるような気がする。

その後に、死んだエスメとフロローも登場してみんなであの荘厳な音楽のリフレイン大合唱で終わる、

という、もう本当に良くできた作品なんですよね、「ノートルダムの鐘」。

エスメラルダ役・松山 育恵さん

松山さんの演じるエスメラルダは、芯の強い美しい女性だけど、弱さや儚さも持っているところを上手く表現されているような気がして、大好きです。

登場シーンはキレッキレのダンスを披露していて、もうかっこよくて美しいんですが、時折見せる「弱さ」みたいな部分を、男性は「守ってあげたい!!」って思うんだろうなー、と。

 

「奇跡もとめて」では、カジモド目線だと切なくてやるせない気持ちになるけど、エスメラルダにとっては幸せなひととき。

一人で生きていくって決めてたけど、やっぱり一人よりも愛する人と一緒がいいって自分の本当の気持ちに気づく場面。

二人が愛を語り合うのはとっても美しいけど、

愛を得る者と失う者の対比がうまく描かれている場面でもある。

私としては、どうしてもカジモドに感情移入して見ちゃうから、切なくてたまらないんですよね~。

 

後半の「いつか」の松山エスメは、本泣きしてるんです。

フィーバス役佐久間仁さんとの掛け合いで、佐久間フィーバスが両手で松山エスメの顔を包み込むように涙をぬぐうのですが、松山さんの小さいお顔が、佐久間さんの手にすっぽり。

小柄な体も佐久間さんに抱かれてすっぽりおさまってしまう松山エスメの、

か弱く儚い感じがまた涙を誘うのです。

そして、お二人とも本泣き。

あぁ、思い出しても涙が~~~

熱演でした。

お二人の呼吸もぴったりな感じがしたな。

全体を通して

今回、フロロー役・村 俊英さん「地獄の炎」がとてつもなく熱かった。

あそこ、個人的に休憩タイムで、目を閉じて聴くことが多いのだけど、今回は思わず目を見開いて聞き入ってしまった。

いつもより大きく見えたし怖かった、村フロロー。

声も本当にいいですよね~、美声!うまい!

 

そして、アンサンブルの皆さん。

お名前など間違っていたらごめんなさい、いつもアンサンブルにも目を向けるようにしてるんですが、どうしてもメインのキャストに目が行ってしまう…

おそらく、田口 暉さん坂井 菜穂さんかな?

石像の時のカジモドを見つめる優しいまなざしがとっても印象的だった。

とっても温かいまなざし~。

「国王陛下の~」と歌いだす人もいい声だなって毎回思うし、聖アフロディージアスもうまいよね~

(あー語彙力がない)

久居 史子さんかな?

金髪だった人。

目がきりっとしてて、エスメラルダが火あぶりにされるときの表情が、もう憎たらしかったなー、

とか、細かいところいろいろありました。

 

中山 理沙さんの歌声は、前回も思ったけど、今回もとっても美しくて素敵でした。

 

皆さん、本当に素敵でした!

次回からは、プログラムをよーく観て予習して行こう、と思います!!

 

フィーバス役・佐久間仁さん、相変わらずハンサムです。

舞台映えしますよね~

一見チャラ男に見えるけど、「息抜き」では辛い過去を表情が物語ってるの、よーく伝わってきましたよ。

 

クロパン役・吉賀 陶馬ワイスさん、お初でした。

軽い感じのトーンの高いお声がクロパンにぴったりな印象。

道化の祭りの時、ステージの後ろの方でジプシーたちと楽しそうに雑談してたのが、上手サイド席から良く見えて面白かった。

* * * * *

今回の公演では、演じる皆さんの一体感と熱いものが本当によく伝わってきて、それがこんな素晴らしい公演につながったんだろうな、と感じました。

 

ただ上手いだけではない、何かがあるんですよね、こんな大感動をさせてくれるものって。

 

本当に素晴らしい公演でした。

 

カーテンコールは、何度も出てきてくれて、本当にありがたいです!

金本さん、おでこが膝についちゃうくらいお辞儀が深い!

松山さんも、大きく両手をいつまでもふってくれて、かわいいんだよなぁ。

いやいや、こちらこそ、感動をありがとーという気持ちでいっぱいです。

* * * * *

以下、思わず笑ってしまったツイート載せさせていただきます。

泰潤さんの「ガラケーお辞儀」

まさにそれ!

千秋楽、無事終えられて良かったです!

本当、お疲れさまでした!!

座席は「サイドA席R1列」なかなかの良席!

KAAT サイドA R1列

座席はサイドA席R1列10番台後半でした。

手すりが邪魔なわけでもなく、右隣の人が気になることもなく、視界は良好でした。

舞台右側のクワイアが半分見えないくらい。

でも「ノートルダムの鐘」は、舞台下手(左側)で見せる場面が多い気がするので、上手の席は見やすいと思います。

左側にいるアンサンブルの表情が良く見えたのも良かった。

「フィナーレ」でのフィーバスの見せ所、「パリの人々よ~」と歌うシーンは、ばっちり見えました。クロパンのお姿も。

あのシーン、フィーバスも音楽もすっごいかっこいい。

 

距離的には、5倍のオペラグラスで見ると、役者の全身がちょうどよく見える距離で個人的には見やすかった。

ただ、体を少し右に傾けてみるので、慣れるまでピント?オペラグラスの持ち方?を調整するのが難しかった。

慣れちゃえば全然大丈夫。

人によって、体が疲れることもあるようです。

私はS席の後方よりも断然、サイドA席が良いと思いますがね~。

おわりに

2022年5月21日~8月7日まで、途中、公演中止もあったりして、舞台だけに集中するのが困難な状況の中、ここまでの感動を届けてくださった皆さんに本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

そして、千秋楽を無事に迎えられて良かったです。

 

私が今期観た公演は4回、それぞれ違う魅力を見せてくれました。

(足らん、もっと観たかった…)

 

何度観ても飽きないし、感動が褪せることがない、本当に魅力のある作品。

それを作り上げる劇団四季の皆さん、本当に素晴らしいと思います。

 

今更気づく、素敵な俳優さんたくさんいるなぁと。

 

この後、京都公演、そして来年5月から、また東京でこの公演が観られると思うと、本当、心躍ります!

 

個人的には、金本カジモド、松山エスメ、髙橋クロパンをまた観たいな~。

四季さん、キャスティングよろしくお願いします!!

 

▼『ノートルダムの鐘』横浜公演が千秋楽、次は京都へ――(2022.08.07)

劇団四季 公式サイト

 

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